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わたしを離さないで

2011年04月04日 01:33

このところだいぶ映画離れしてたけど、、久しぶりに映画館に行ってきたよ。
カズオイシグロ原作の「わたしを離さないで」

neverletmego

名作の映画化は不安がつきものですが、これは原作者自身が製作総指揮をやっていて、
プロモなどに参加してお墨付きを出していたので「こりゃ間違いないね!」と、
多いに期待して観た感想としては、、、どうかな。

全体を覆う灰色の靄がかった世界は見事に表現されていたけれど、
これだけの話を105分にまとめるのはちょっと短かかったんでないかなぁ。
それと映画と小説は別物だとはわかりつつも、原作を読んだ際「何の予備知識もなく読んで良かった!」と強く思ったので、冒頭で既にこの話の秘密が明かされていたことが、やはり少しもったいない気がした。


わたしを離さないでわたしを離さないで
(2006/04/22)
カズオ イシグロ

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原作は、かなり衝撃を受けた。
「どうしても、この人生を生きて行くしかなかったら?」って、自問自答したよ。
登場人物のように特殊な宿命を背負っていなくても、それぞれの人生に少なからず腑に落ちないことって
あると思うんだ。例えば、生まれた国によって、不公平にも生まれたその時点から貧困に苦しむひともいるし、
もっと日常的なことでいうと能力的に「どうしても自分にはこれができない」って深刻に悩んだり、
たまたま不幸な事故にあってトラウマを持ってしまったりとか、「不条理だな」の一言で済ますことができないものがある。
それを「これが自分の人生だ」って認めた上で覚悟を持って前を向けるだろうか、私は。
状況を変えようと思うことは簡単だけど、まず認めるっていうことは勇気がいることだなと思った。


以下、日記より当時の感想。

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介護人ってなに?とよくわからないままに主人公の独白が始まり、読むうちにだんだんと真実が明かされて行くわけだが、その語り口は緻密で抑制が利いて、トミーとルースとキャシーの関係も幼年~思春期時代独特の意地の張り合いや残酷さが見事にひきつけられ、どんどん物語に入り込んでしまう。張りつめたテンションが最後まで途切れない!
ほとんど無条件に自分の運命を受け入れている彼らに一瞬疑問を感じながらも、自分の生きていく意味が明確に分かってしまったら(それがどんなに自分にとって空しい役目だったとしても)従うことしかできないのかもしれないんじゃないかと思った。最後のシーン、主人公が一瞬だけ自殺を思い描くんだがすぐにその考えを捨てさるシーンが全てを物語っている気がする。

なぜかこの本読んでクリストファー プリーストの「魔法」を思い出す。何となく主人公の容貌も同じイメージだし、日陰の者というか、一見普通の人なのに普通じゃない側に属しているところとか。話は全然違うんだけど。

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あ、聴いてみたいと思ってた、「Never Let me go」の歌が聴けたのが良かったかな。





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